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新着情報

2019.06.18

未来が見えるとワクワクできる

 最近、これまでになくセミナーやワークショップなどでFuture SWOTの話をする機会が増えています。初めての方に仕組みを説明し、カードゲームのデモンストレーションを見ていただくと、多くの場合は何か「肚落ちした」というような反応を示していただけることが多いです。それはどのような点によるのでしょうか?

 経営者や人事担当者、若手社員などさまざまな方に聞いて頂いた上での反応は、やはり若手社員の関心が高いようです。他方で、特に高齢の経営者にはあまり関心を示してもらえません。より持ち時間の長い若手の反応が良いと言うことは、やはり「10年後」を考えられるだけの時間軸を持てているかどうかの差なのかなと感じています。

 もしもFuture SWOTで、ほんとうに自社の未来が見えるとして、一番ワクワクするのはおそらくベテランよりも若手社員なのだろうと思います。他方でFuture SWOTの導入について意思決定の権限を持っているのはやはり経営者(多くの場合はベテラン)なわけです。なので、どのようにしてその効用を訴求すれば良いのか、だいぶ頭を悩ませることが多かったのですが、最近のワークショップで聞いたところ、「永続する増収増益のしくみづくり」というフレーズが良いのではないかという結論に達しました。

 このフレーズは、社内で年齢層別にFuture SWOTを実施してもらえるようになれば、次から次へと提案が準備され、確度の高い新規事業が展開されるようになることから、体質的に増収増益を見込めるという考え方を表したものです。カードゲーム導入との間には若干以上のタイムラグがあるのですが、もしも経営者がカードゲームに興味を示してくれるとすれば、やはりそれは会社の収益に関係する理由によるものだろうと思ったわけです。

 ということで、このウェブサイトも含めて「増収増益」がFuture SWOTの合言葉みたいになっています。カードゲームそのものについて言えば、以前と変わらず「未来を覗き見することのワクワク感」みたいな効用が大きいのですが、お金を払って民間企業に導入してもらうからには、それが利益を呼ぶものであることを前面に押し立ててゆこうと思っています。今以降も引き続き、各所でセミナーやワークショップを開催して行きますので、どうぞよろしくお願いします。

2019.06.08

経営理念が果たす絶対的に重要な役割とは(戦隊ヒーローにおけるイケメンの罪)

 人は、時として判断に迷うものです。迷ったときに正しい判断を下すため、判断基準として頼れるものがあるかどうかはどうかすると人の生き死にを決める要因になることもあるくらい重要なものなのです。どうして人は迷うのでしょうか?

 ・・・と、今日はのっけから硬ーい話になってしまいましたが、Future SWOTでチャンピオン戦略を考えていると、甲乙つけがたい排他的な二つの案のうち、どちらかを選ばなくてはならなくなることがたまにあります。そういう時に頼れる判断基準となってくれるのが経営理念です。わかりやすいように、今日は戦隊ヒーローの例でお話ししたいと思います。

 たとえば、若干視聴率の振るわない子供向け戦隊ヒーロー番組があったとしましょう。主役のイケメン俳優4人のうち2人が子供のお母さんたちに人気で、サブキャラは昨年の新人賞を取った美少女アイドル、主にお母さんたちによるSNSの書き込みも多いとします。でも視聴率にはつながらない。毎度似たような展開が子供に飽きられたのかもしれません。

このような場合に、SWOT分析の常道として「強みを機会に投入する」という考え方があるので、「イケメン」という強みを「お母さんたちの人気」という機会に投入することを考えてみましょう。いままでよりもイケメンを出すわけですから、主役の素顔を(しかもアップで)写す時間が増えます。使える時間が決まっている番組の展開上、戦闘シーンが削減されて、どうかすると恋愛系の場面が増えたりすることになりかねません。

そうすると、子供たちはますます番組から離れるようになるかもしれません。ヒーロー番組路線で行くのか、あるいはイケメンをお母さんたちの期待に添わせるのか。そもそも番組制作の理念は何なのか?ということがここで問われるわけです。

このような番組でも、ふだんは誰も見ない企画書には、番組制作の目的として「勧善懲悪的なストーリーにおいて正義の役割を明示的に展開することで、明日を担う青少年の健全な育成に資する番組を目指す」、みたいなゴタクが並べてあるのではないかと思うのですが、実はそれこそが参照されるべき拠り所なのです。

SWOT分析は、通常いつも目に見える現象の仕分けから始まるのですが、その意味では確かに「イケメン・美少女」はTV番組としての「強み」でしょうし、子供向けヒーロー番組における母親の視聴率、というのも「機会」と分析されるケースが多いと思います。そうすると、「強みを機会に投入する」という戦略構築の考え方そのものは必ずしも間違っているとは言えないわけです。ではなぜ「イケメンを母親に見せる」がよろしくないのか?

もうお分かりだと思うのですが、目指すべき番組制作の目的、すなわち企業にとっての経営理念は、明日の青少年のために勧善懲悪的なストーリーを目指しているわけで、お母さんたちのことや恋愛モノやイケメン強調は一切謳われていないわけです。「戦略は、経営理念を実現するためにこそある」ことが、ここでイケメン路線を否定する最大の理由になるわけです。

むろん、背に腹は代えられませんから、少しでも視聴率を稼ぐためにちょっとしたバリエーションとしてイケメンのアップが増えたりすることはあるかもしれません。でも、たとえそうだとしても完全に路線転換することがありえないのは、この事例では番組の制作目的が極めて明快だからです。

むしろ、もっと「明日の青少年=子供」に寄り添うことで、本来の訴求力を回復して視聴率アップにつなげるなどの対策が、チャンピオン戦略としては望ましいわけです。たとえばいじめの問題や、少子化あるいは地球環境の問題なども題材になると思います。企業の経営理念も判断の拠り所として、迷ったときは常に振り返られるものであってほしいですね。

2019.06.01

占いとFuture SWOT

未来の姿を見通すなんて、占い師じゃああるまいし。面と向かってそういわれた訳ではありませんが、Future SWOTのコンセプトを説明すると、時としてそれだけで胡散臭そうな顔をされることがあります。10年後に何があるかなんて、占い師でも恐山のイタコでもそう簡単には見通せるはずがない、世の中そう考える方のほうが多数だと、私もそう思います。仮にその部分がそのとおりだとして、では未来のことを議論するという取り組みには全く意味がないのでしょうか?

 長いこと一つの組織に勤めていると判ると思うのですが、10年前と今の仕事の仕方は、実はよく似ていたりします。なぜそうなのか?それは会計原則や就業規則の面で継続性を求める「仕組み」があるからで、たとえば勘定科目の定義なども10年前と現在で変わっている要素はほとんどない、という例が一般的だと思います。

とはいえ、例えば市場環境そのものは時々刻々と変化しますから、圧倒的に多くの会社が「十年一日のように同じ仕事を続けていたのでは企業として生き残れない」、という課題に直面しているわけです。そこには明らかなギャップがあります。

Future SWOTは、このギャップに注目したことによって生まれた技法である、ということができると思います。それはつまり、①「成功」「ヒーロー」「苦戦」「不振」「ライバル」などのキーワードにより、日常業務の延長線に思いを馳せて10年後を想像するアプローチを取っていること、②SWOT分析によって外部環境の変化を意識した検討ができること、③社内に埋もれたアイディアの中にはこのギャップを解消するための斬新な視点がしばしば含まれていること、などの属性によるものなのです。

社員であっても経営者でも、仕事をして家に帰って休む時間は平等に一日24時間です。そんな中で特に長いこと意識されている課題については、経営者がそうであると同じように社員の側も頭を使ってあれこれ考えているわけで、そのような課題であればあるほど、一度「アイディア・マイニング」にかけて何が出てくるか、試してみる価値はあるのです。