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2019.04.16

理系と文系の違い

コンサルタントとしてFuture SWOTのような技法を取り扱っていると、この手法(特にカードゲームの部分)が文系的な発想で出来上がったものであることを感じさせられることが少なくありません。それはなぜでしょうか?

その理由は、Future SWOTの構造が論理的ではあるが科学的とは言えず、その有効性は帰納的に証明されても体系的分析には耐えず、何よりも「なくてもやれるがあった方が良い」という位置づけが極めて中途半端というか、どういう場合にはあるべきで、どういう場合にはなくても良いというスペックが客観的に示されていない(というか、示しようもない)からです。

まず「論理的ではあるが科学的ではない」という点について説明すると、Future SWOTでは、10年後の自社の姿について連想を促すキーワードについて、参加者が心に浮かんだことを発言する、というプロセスを繰り返すわけですが、キーワードについて聞かれた「ので」自分が考えたことを発言する、という一連の行動は、聞かれたという原因に対して発言という結果が一対一で対応しており、極めて論理的な流れになっています。

ところが、その原因と結果を結び付ける部分は個人の発想というブラックボックスになっていて、個人が下意識に持っている「ソウイエバ記憶」が呼び起こされる、という説明は一見それらしいかもしれませんが科学的に証明されたものではないのです。

つぎに「有効性が帰納的に証明されていても体系的に分析できない」については、カードゲームをやってみると、確かにきらりと光る発想が一つや二つは出てくるのです。その範囲で確かに有効性は確認されていると言えます(でもそれはカードゲーム無しのブレーンストーミングでも出てきたかもしれません)。

さらにカードゲームそのものが「面白いか」「アイディアが出せそうか」という視点からランダムに選ばれたキーワードの集合体にすぎず、全体として何らの体系化もされていないため、なぜアイディアが出てくるのか?という分析に耐えるだけの論拠を示せずにいるのです。この点は商品としてちょっとした弱みだと思いますが、効果があるので良しとする方々には一定のご支持を頂いているので、それにすがって販売させていただいている、というのがいつわらざる状況です。

理系の発想ではないこのカードですが、面白いことに興味を持ってくれる方には理系出身者も少なくありません。でも考えてみれば人類には、なぜ効くかはわからなくても効く薬は使うという長い時代を過ごし、薬によって救われた少なくない命を繋ぐことで歴史を築いてきたという過去があります。

Future SWOTカードゲームの有効性や、アイディアマイニングのメカニズムについては、いつの日か理系の方々に分析していただき、その有効性を科学的に確認してもらえたらと思っています。